February 02, 2005

微分

高校数学と大学数学で、言葉の意味する所が違う為に混乱するというのはよくあるケースだろう。私が思うに、微分というのは、その最たるものの1つである。

実は(改めて実はと言う程のものでもないが)、「微分する」という言葉には二つの意味がある。ひとつは「局所線形近似する」という意味で、もう1つは「導関数を求める」という意味である。困ったことに、高校で取り扱う関数は大半が入力も出力も一次元のケースなので、両者の差がぼやけて見える。導関数が1つしかなく、それを求めることがそのまま局所線形近似(つまり接線)につながるからだ。

私は最初ここがわかっていなくて、全微分というのが何なのかさっぱりわからなかった。意外に私と同じ経験持ってる人いるんじゃないかなあ。

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January 06, 2005

テイラー展開の導き方

先日、知り合いがテイラー展開の式を忘れたと言って、本をパラパラ読み返していた。テイラー展開の式は覚えるものではないと思うのだが・・・。解析屋の人は毎日使うから覚えるのかな?私みたいにたまにしか目にしない人間は、その都度導出するのがよろしいと思う。

要は関数を多項式の無限和で表せるのではないのか、というアイデアから出てきている仕組みである。これさえ頭に入っていれば何ら問題なく導出できる。

f(x) = ∑A(n)*(x-a)^n (n は 0 以上)...①

と表すことが出来たとしよう。ここから数列A(k)の一般項が求まればよい。まずはこの式に x=a を代入することで、A(0)=f(a) が言える。

次に①を微分する。すると、

f'(x) = ∑nA(n)*(x-a)^(n-1) (n は 1 以上)...②

こいつにまたしても x=a を代入すると、A(1) = f'(a) が言える。同様に考えれば、A(k) を求めるには、①を k 回微分して x=a を代入すればよろしい。この一連の無限級数は、 x=a を代入すれば定数項以外は消滅するのがポイントである。求めたいA(k)を定数項まで落とす為に微分するわけだ。こうすることにより、

A(k) = f^(k)(a)/k! であることが言えて、おなじみのテイラー展開の式が得られる訳である。

何故このやり方を高校でやらないのかというと、この導き方が数学的には厳密性に欠けるからである。具体的にまずい所が二つほどある。1つは、①で「・・・と表すことができたとしよう」という部分。残念ながらそんな保証はどこにもない。(展開があれば一意的あることは言える。)もう1つは①から②を求める部分。微分に関する結合法則は無限和では必ずしも成立しない。(つまり、各項を個別に微分したものの無限和と、無限和を一気に微分したものとが等しいとは限らない)

しかしながら、展開したい関数がその点でテイラー展開できるとあらかじめ分かっているのであれば、ショートカットとして上の方法を使っても何ら問題ない。

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November 06, 2004

一様連続性

私は大学数学を勉強していた際に何度も落とし穴にはまっています(-人-)。

とりわけ1回生時にはまった二つの落とし穴(落とし穴という日本語は不適切かもしれませんが)は忘れようにも忘れられませんね。一様連続性はそのうちの1つです。わかってしまえば何でもないことなのですが、私はこの概念を理解するのに相当時間がかかりました。

定義を読んでも、見た目普通の連続性の定義とあんま変わらなさそうに見えるし、大体何の為に導入された概念なのか当時はさっぱりわかりませんでした。

大胆に結論から行きましょう。最低限頭に入れておくことは次のイメージです

イメージ:
定義は適当な本を見てください。要は「インプットの幅が十分小さければアウトプットの幅も十分小さい」という性質の事です。

以下注意点及び補足:

1.一様連続性とは、関数及びその定義域の一部に対して定まる概念である。(変な言い方だが)式が同じ関数でも、考える領域が違うと一様連続であったりそうでなかったりする。

例)y = 1/x は (0, 1) では一様連続でないが (1,2) では一様連続である。

2.一様連続性は、連続性より強い条件である。つまり、「一様連続⇒連続」は言えるが、逆は成り立たない。

3.しかしながら、有開閉集合上では一様連続性と連続性は一致する。

4.3は次のようにも言い換えられる。有界閉集合上定義された連続関数は、それ以外の領域上で定義された連続関数より扱いやすい性質を持つ。実はこの性質が一様連続性である。

5.大雑把に言って(考えている領域の)境界に近い点で変な振る舞いをしない関数は一様連続だと言って良い。

6.5を言いかえると、「領域 Ω上での連続関数をその閉包 での連続関数まで拡張できる条件は何か」に相当する条件が一様連続性であると言える。


とりあえず最初のうちは、一様連続性は、「有界閉集合上で連続な関数に対してリーマン積分(普通の積分)が定まる」ことを示す為に導入された概念であると考えて差し支えないと思います。私なんかは、定積分の話をする際にはじめて一様連続性を導入したら良いと思うんですけどね。

最後に確認問題

問題:実数 R 上で定義された多項式関数 y = f(x) が一様連続であるような区間とそうでないような区間の例を考えよ

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